2013年10月10日木曜日

『人と人をつなぐ料理』


山形・鶴岡の日記で触れました
「地場イタリアン」の店、アルケッチァーノのオーナーシェフ
奥田政行さんの著書


彼が目指してきたものは、
単に「地元でとれたものをいただく」という意味の「地産地消」ではありませんでした

もっと根源的な、その土地を活かすということ
その歴史・風土を知り、大切にするということ

消えゆく在来品種を復活させ
生産が成立するだけの消費環境を作り 
その土地で暮らす人々に、しあわせな循環がもたらされるようにすること・・・

シェフは料理人として、厨房に立つだけではない役割を意識し
実践してこられたのでした
ふるさとへの熱い想いがありました

それらを外に発信し、交流が生まれ・・・その結果として
自身の店がにぎわったり、生産者が豊かになったり
そして町のスーパーに地元の野菜が並ぶ傍らに
くまモンが(商品のラベルとして)居たりするのではないかなと。。。


新潟では見かけないシリーズ
くまモンシール付き~ 
ちょうど欲しかったんだよ~(。-_-) 干しシイタケが


くまモンは単なるわかりやすい例で
「九州屋」さんというのがあったり、「青森屋」さんというのがあったりして
県外各地との交易もあるであろうことが容易に想像できるというか
地元を大切にしながら閉鎖的でないのを感じるというか

『くまモンの秘密』にも、奥田シェフの名前がチラッと出てきましたが
交流したい人同士は距離があろうともつながれるのですね☆

著書では、熊本の飲食業界の方々をはじめ、奥田シェフに学びたいという
全国各地の方々との交流が紹介されていて、
新潟では長岡からのお呼びに応えてくださった折に、
長岡の在来品種「かぐらなんばん」について大変評価してくださっていた様子


著書の紹介とは離れますが
「食品の流通」というのも面白くて
旅先のスーパーでご当地ものを探すのが楽しみのひとつなのですが

今回は「あつみかぶらの漬物」を自宅のお土産に買ったのですけれど
新潟に帰り着いたその足で地元のスーパーにも寄ったところ
同じ商品が鶴岡のスーパーより安く売っておりまして!(*_*;

日頃あまり漬物を買わないので知らなかったのですが
その後気にしていると、新潟市ではふつうに売られているのですね^-^:
新潟市は山形県とも近いし
あつみかぶらが手放せない山形の方もたくさん住んでおられるとか?

新潟県内でも
長岡と見附で立ち寄ったスーパー2軒では取り扱われておらず
別のメーカーのものはあるけれど、味がイマイチ好みでなかったです
県が隣接する辺りの、文化が一部混ざり合った地域性もまた
興味深いです



この著書から私が得た結論は
「自分の住んでいる土地を好きになること」
好きになるにはまず「知る」こと
地域が元気であるためにまずは自分が元気であること
の再確認でした

それぞれの「役割」を見つけるヒントになるかもしれません