2013年10月9日水曜日

鶴岡・酒田④土門拳記念館


 
 
収蔵作品もさることながら
建物自体もデザイン建築として有名だそうで
相方はかねてより来たかったのだとか

 
各所のフレーム使いと光の入れ方
作為と自然との融合の仕方が
印象的でした

 
初めてきちんと観た作品には、ただもう嘆息するばかり
この時は開館30周年記念展ということで
「古寺巡礼 とっておきセレクション」の展示でした
 
入場パンフレットに「写真の立場」と書かれた土門拳の一文があります
私が語るにはおこがましいので言葉は控えたいところですが
私くらいにあまり彼をご存知ない方に^^:ちょっと抜粋させてください
 
「実物がそこにあるから、実物をもう何度も見ているから、写真はいらないと云われる写真では、情けない。
 実物がそこにあっても、実物を何度見ていても、実物以上に実物であり、何度見た以上に見せてくれる写真が、
 本当の写真というものである。写真は肉眼を越える。・・・・
 
なるほど、そうかもしれません。けれど、そうと聞かされても尚
法隆寺に、室生寺に、行きたくなりました
これほどのうつくしさを、たとえ肉眼では観れないとしても
気配を感じに足を運びたくなる、
新しいものに気付かされた、そんな感じでした

土門拳が仏像に魅かれた想いそのものが、写真から伝わってくるのだと思います
土門拳を魅了した古寺・仏像の美と迫力と精神性は
彼の「実物以上の写真」によってより広く深く、伝えられたのだと思います
 
抜粋した彼の言葉を裏返せば、
写真を見たから実物はいらない、と言われるような実物では、情けない
ということではないでしょうか
そうではない実物との真剣勝負を、観せていただいたように思います
 
 
 


中庭のイサム・ノグチ作の「土門さん」を眺めて
こまごまとした緊張感を開放
 
かっこいいなあ。。。
どっしりと、広く大きなまなざしです
 
深呼吸~
 
 
 旅日記まだ続きます~